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Poland-Germany3日目 [旅行]

旅行3日目は唯一のんびりできる日。ゆっくり朝食を楽しんだ後、クラクフ市内見物へ。

夜は冷え込んでいたが、日が差し始めると一気に暑くなる、相変わらずの内陸性気候。半袖を着てくれば良かったと後悔しつつ、再開発中の新市街を数分歩いて、旧市街の北口に当たるバルバカンに到着。この砦の外側はどんどん再開発が進んでるようだが、砦は15年前と同じ姿で出迎えてくれた。
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旧市街の中も記憶通りの眺めで懐かしい。
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クラクフ市内にもボレショワビエツ食器店がいくつかあり、連れに付き合ってウロウロ。セレクトされた食器はさすがに良いものが並んでいたが、価格は倍以上。結局眺めるだけで歩き続け、中央広場まで到着。午前中だが既に多くの観光客が集まっていて、さすがはポーランドの京都だ。
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今回はそのまま街を南端まで突っ切り、バベル城まで歩く。前回訪問し損ねていたので是非と思ったが、本当に暑くて大変。
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城は小高い場所にあるが、城門を入ると広く立派な広場が広がっていた。
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この広場を囲んで城と教会が並ぶ。建物の中はお土産物やカフェに改装され、とても雰囲気の良い広場だ。
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ひとしきり景色を楽しんだ後、民族衣装のストリートミュージシャンと記念撮影などして、また旧市街に戻る。欧州の街はどこも古いものを大切にしているが、やはり復元した街と元からある街では深みが違う気がする。
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中央広場周辺ではドイツ人らしき団体で数人、背中のリュックの口を開けたまま歩いているお年寄りが。一人は声を掛けてあげたら大変感謝してくれたが、もう一人は何かが無くなったようなことを言ってガイドさんと相談していた。挙動の怪しい女二人組が周りにいたので、もっと早く気づいてあげられればと残念。
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ホテルに戻って半袖に着替え、午後からはアウシュビッツ見学へ。昔に比べると高速道路もきれいに整備され、クラクフからは一時間少々で到着。唯一の公認日本人ガイド、中谷さんとも無事合流し、いざ入場。

有名な「働けば自由になれる」の門。
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見張り台や電流鉄線は有るものの、恐れていたほど気持ち悪くなる光景が有る訳でもなく、むしろ大学の敷地内のように綺麗な光景で驚く。
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中谷さんの説明は非常に分かりやすかった。アウシュビッツを単なる過去の事件とか、狂気と片付けず、今の我々が世界について考えなければならない事と結びつけた説明が、観光ガイドではなく研究員なんだなと思わせる。初めは街角のヘイトスピーチから始まったユダヤ人差別がポピュリズム政治により法律で肯定され、肯定されれば皆んなそれが正しいと思って粛々と差別を拡大していく。気がついたら殺しても良いことになり、組織として粛々と「処分」する施設までできてしまう。なのに、「俺は国民投票に従って法律を作っただけ」、「俺は法律通りに人を処分しただけ」で、全員が「俺には止められなかった」と言う。
今でも日本を含む世界のいろんな場所でその芽が育っていることを考えると、歴史を学ぶことの重要性を再認識させられた。
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収容所の景色に狂気を感じなかったのは、そんな事が理由なんだと思う。みんな正気で、業務手順(?)に従って淡々と人を処分していただけ。だから施設の設計は普通の会社や大学と同じだし、通路には並木まで植えられて、きっと今の会社員と同じような日常を送っていたんだろう。
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この後はシャトルバスに乗ってビルナケウ第2収容所へ。
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広大な敷地内に収容小屋が無数に並ぶが、ここに住めた人はむしろ幸せだったそう。労働力になる人間を選別したあと、女性や子供を主とする7割は到着と同時にガス室送りだったそうだ。なので、中谷さんに言わせると、収容小屋ではなくドイツ軍が敗走直前に破壊したガス室跡こそ着目してもらいたいとの事。
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想像以上に学びの多い見学だった。近くに行かれる方は是非、中谷さんのガイドで訪れる事をお勧めします。
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夜は再度、クラクフの街へ。
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いつも通りステーキに惹かれるが、今回はせっかくなのでポーランド伝統料理店に入店。

自分の前菜はボルシチ。ビーツ大根の土臭い香りと酸味が効いた透明な赤いスープに水餃子入り。日本のビーフシチューっぽいトロトロボルシチとも、フィンランドあたりの肉野菜たっぷりボルシチとも違う、初めて食べる味。悪くないが大量には要らない、という味わい。
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連れの前菜はタルタル。やっぱり東欧のタルタルはピクルスなど少なめで、肉を味わう趣向らしい。塩胡椒を追加しながら食べる。
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メインは名物のゴウォンブキ。肉と米が入ったボリューム満点のロールキャベツに甘いトマトソースをかけたもので、すごく美味しい訳ではないが、不味いはずがない、という味。
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連れも名物のピエロギ。いわゆる焼き餃子で、中身は肉と野菜なのだが、不思議と中華春巻きの味がした。自分はこれが一番美味しかったと思う。
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食後はコーヒーとウォッカで締め。レモンウォッカは初めて飲んだが、これが甘酸っぱくてとても美味しかった。リモンチェロより自分好み。
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ということで、帰り道で早速ミニボトルを購入。レストランで飲んだものは果肉入りだったが、あれは後入れだったのかもしれない。ただ、味は市販品でも非常に美味しかった。次見つけたらまた買おう。
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クラクフ、夜は若干治安が怪しそうだったが、良い街だったと思う。
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